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BQEYZ Summer [イヤホン]

季節を音で表現して具現化させている。 ハイレベルでチューニングされたイヤホンを堪能できる

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結論から言うと個性がある道具、音質チューニングが優秀で一つの作品として楽しめる。
自分が購入した中で今までのミドルレンジではボーカルのみの部分が目立つ楽曲は難しかったのですが、ホイットニー・ヒューストン I Will Always Love Youで聴き入ることの出来る初めてのミドルレンジのイヤホンと言えそうです。

・5-layer piezoelectric drive
・13mm dynamic driver
・new customized balanced armatureの3ドライバが特徴的
それぞれのドライバのクロスオーバーが自然な為、違和感を感じさせない様になっています。

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一般的なPUのみではなく融点が異なる事で硬さが変わるため音質をコントロールする狙いがあるのだろう複合素材、液晶ポリマー(LCP)を使用してただのボンボン跳ねるだけの低音というのを回避しているし中高音域では独自の特許技術に認定された圧電セラミックスドライバー(ピエゾ)とカスタマイズBAドライバーが搭載されていて材質やチューニングの研究が他社よりも一段階進んでいるように感じた。

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BQEYZは中華イヤホンでもSpringという機種が有名だったが今回Summerが気に入ったこともありSpring2も購入。
樹脂ハウジングというのは少し安っぽく感じるところがありマグネシウム合金のFiiO FH3にデザインが似ている事から薄味に感じている音質傾向が似てくるのではないか?という不安もあったが一聴してその不安もなくなった。
intimeのVSTやNX7シリーズでも有名になったセラミックドライバによる高音の抜けの良さや高揚感のある全体的な音調がドライで硬質ながらも低音は心地よい弾力のある響きに絶妙に調節されている。

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季節をテーマ(ネーミング)にしているのは感覚的なチューニングが出来るという現れなのかここまでチューニングに巧みなのは珍しく感じるしエントリーレベルではなくミドルレンジの製品の中でも音楽表現が優れていると言えそうだ。
Heart Mirrorというエントリー機がエントリーらしくないというのならこのSummerはミドルレンジらしくない音楽表現が出来ている。
ひと昔前のハイエンドがドライバ数が多いだけといった風に陳腐化していくだけの事はあるかなぁとイヤホンにも新しい風が吹いていると感じた。

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NM2+では解像度が高くモニター調でリアルな音に終始感動していたがこちらの製品では外で音楽を楽しめるポータブルオーディオにとってその日の気分で音調を変えてイヤホン選びが出来るという事を再確認させてくれるのは素晴らしい。
L.S オーディオさんHiFiGoさんではケーブルのプラグを4.4mmと2.5mmに変更できるようにしていることから3種類のプラグから選ぶ事が出来る仕様のようだ。4.4mmは再生機側の普及が進んでいてシングルエンドとは違った奥行きが出たり音場の変化が楽しめるようになっている。
「実際にはBTL接続によるアンプ回路上でのパワーの底上げが目的だがDACチップをデュアル化して情報量アップも可能、デメリットとしては電力をかなり消費してしまう。」

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付属のケーブルやイヤピも十分に吟味されていて変更するとニュアンスが変わってしまう。

AACとFLAC96kHz/24bitの差もiPhone12+ITM03の環境で如実に感じ取れるほどのモニター的な要素もあり解像感やケーブルの変更といった再生環境の変化を掴めるし掴みやすいが機器の変更をしても変わらないキャラクターの一貫性がありブレないのは凄い。

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視聴環境はPAW S1,iSilencer+ CC,MacBookPro,Surface,iMod+amp

iPhone12,RakutenBIG
TypeC&Lightning DAC Amp.
PALOVUE PA1 Ampstar,SHANLING UA1,Pentaconn C,ITM03,RK-DA50C,DC03&04,UGREEN,ESR,Apple,Owltech,etc..

moraqualitas
ハイレゾ音源
花澤香菜「BlueAvenue」
ジャスティン・ビーバー「Justice」
イリーナ・メジューエワ「モーツァルト作品集」

イヤホンも物凄い種類があり実際に購入出来るのが一部という事を考えると選ぶ上での一助になればと思いレビューしています。

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【点数表】

満足度 4.5

温もり<ーーーーーーーー●ー>明るさ
高音の質 4.5
中音の質 4.5
低音の質 4.5
細やかさ 4.5
音楽性  5.5(5点満点で5を超えている)
明瞭   4.5
迫力   3.0
音場   4.5

色     4.0
職人技   4.5
加工    4.0
外観    4.0
ケーブル  5.0
パッケージ 5.0

平均4.5点で音質面ではほぼ完成している。
中高音寄りであまり迫力は無く明るいドライな音、モーツァルトを聴いていると何故かアニメの「のだめカンタービレ」で口を尖らせて弾いているのを連想するくらいリズミカルなピアノとマッチしている。
カラッと晴れた晴天のような印象でイヤホンが出しゃばっているという訳ではなくキャラクターのしっかりある道具というのも面白い存在だ。

音質というのは数値で表せないが1~5という数値に置き換えて目安にはなっている。
弱点は欲を言えば腰高で音程が少し高く、全体的に音が硬いのが目立つ点と空気感を感じさせる部分がもう少し欲しい、あとは僅かだが情報量不足と低音の量感が乏しい事と分離感だろう。硬質なところやメリハリが足りないと最初に感じた部分はエージングを行う事で改善されていくのでエージングは100時間を目安に行うのがいいだろう。
ただ、3ドライバとしては数年前のリファレンス機を上回っていて限界を感じさせるところがあるしイヤホンとしては95点の完成度だ。
Tri-i3の99点とは違って現在の水準では残りの5点は静電ドライバのような微細な表現という部分と低音の表現の欠如。
ピエゾで超高音域が出ているとはいえほとんどが可聴周波数ではない帯域で鳴っている為倍音による抜け感が加わりその分低音が強調される効果が表れているがさらに極低音や篭りといったところが表現に加われば完成と言えるのだろう。

ブログで採用している評価基準も表示してみたが外観だけではなく製品のプロダクトデザインの部分でも評価は高い。
ラメ入りの処理の為か若干、表面に凹凸があったりするが廉価版のイヤホンに見られる気泡は全くなくステム部分のアルミ切削も滑らか。
色の発色もブラックとされている方は濃い紫だが透き通った青とは違い夏の夜空をイメージしているのだろうか透けた際のお洒落なところもありいい発色だ。
ケーブルも8芯の銀コート、ほぼ満点で音質面の向上に貢献していて変更する必要はない。パッケージの印刷技術やデザインも製品を保護しつつ取り出しやすいところも最良にまとまっている。

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REQSTのRC-PN レゾナンス・チップ・ピエール通称ピチップというものも試してみた。
制振材というのはカーオーディオのデッドニングにあたり効果が無いという訳ではないがホームオーディオでいうところのスピーカーボックスに貼るという事になるので賛否両論になりえるしポータブルオーディオでは大半のユーザーには効果が未知数で良く分からない存在。

金属ハウジングも樹脂ボディも一定量の効果はあり樹脂の方が効果は大きいが人によっては微小な変化にしか感じない事もある。
また、金属ハウジングでは余韻という要素が薄まりプラスアルファの部分の良さをカットしているとも受け取れるがピチップの場合は余韻もスッキリと聴こえるように調節する作用がある。
イヤホンでは無駄な振動を無くして一律に音を整える方向に作用するので音の輪郭をクッキリさせたい人向け。

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Summerにはデッドニングにも使用した制振材を貼り付けたところ低音や輪郭が出てきて分離も定位も改善されリファレンスとして使えるほどになった。

たまにピエゾ(圧電セラミックドライバー)が中高域までカヴァーしているというようなレビューも見かけますが何層式と増やしていてもスーパーツイータと呼ばれる帯域な為おそらく8kHzとか10kHzよりはかなり上になります。BQEYZの公称値ではないので憶測になりますがオーツェイドのブログによると下記の様になります。
(BEQYZの場合特許と言っても実用新案に当たるため新規性が無くても登録されることになります。多層になっていると独自性が強くなりそうですね。)

有効再生周波数帯域

VST(エントリー型) 14kHz~40kHz

VST        16kHz~45kHz

VST2        18kHz~60kHz

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